2015年1月26日月曜日

1月はEVOだらけでした。

年明けたと思ったらあっと言う間に1月ももう終わり。。。

2月、3月はかなり段取り良く作業集中しなければならないので
お店閉め切って作業してることが多いと思います。

来店される時は必ず事前にご連絡お願いします。

今月はEVOのエンジンオーバーホールでいっぱいでした。

フルオーバーホールが2台と腰下オーバーホールが3台。。。

MさんのFXR、まずは佐川氏にバラしお願いして。。。
見事にバラバラ。


 EVOの軽いフライホイールにウエイトリング付けてクランク重くするためにまずは元々開いてる穴を埋めて。。。
 ウエイトリングを取り付けるための加工をします。
同じ加工を奈良のSさんのEVOに。

こちらはS&Sのフライホイールにウエイト増量。
 ウエイトリング圧入。

ごっついな~、ソレやり過ぎちゃうんか???

とよく言われますが・・・

確かに見た目は物凄く重量増したように見えますがこんなけ分厚くしても実際はショベルとほぼ同じくらいの重量です。
 兵庫のKさんのEVO用新品S&Sクランクケース。

まずはいつも通り左右合わせの点検から。
 ネジ穴周辺すごいバリ出て盛り上がってるからぴったりと左右が合うはずがありません。。。

と言うことで各部点検修正。
 ケーススタッドもいつも通り・・・

S&Sのケーススタッドはハンマーでかなり強く叩きこまないと入らないくらい本気の圧入です。。。
修正して左右合わせてスタッドが無理なくはめれるように致します。
 ケース仮組の時はシリンダーとヘッドも一緒に組んで・・・

バラそう思ったらスタッドの方から抜けてしまいました。

どんなけ緩いんですか・・・
 S&Sの新品ケースはピニオン部のベアリングレース内径は加工済みで寸法も書かれており、
無加工でそのまま組み付けOKとされておりますが・・・

当然左右センター合わせのグリグリ確認から。

確かにレース内径だけ測定すればそのままで組めそうな感じで加工されていますが・・・

グリグリ。。グリグリ・・・

結構やってもまだ右側全くラップヘッドと当たってません。。。

慎重に少しずつ何度も確認しながらレース内径全面がラップヘッドと接触するまでラッピングを繰り返します。

レース内径全面がラップヘッドと当たるようになればやっとセンター合わせが完了です。
 こちらは奈良のSさんダイナ。

カムカバー取り付けのノックピンが状態悪くラップTOOLのプレートが取り付けできません。

たかがノックピンですがここがおかしなことになってると、せっかくケースの左右合わせからグリグリラッピングやってもキチンとセンターが出ません。

ただでさえアナログな加工なのでこの辺もしっかり気を付けておきたいところです。
 と言うことでノックピン交換から。
そんなこんなでグリグリ~っとまずは5台とも
レース内径の歪み修正終わらせて。。。
 仕上げのクリアランス調整へ。

EVOはシャフト一体型なのでちょっとやりにくいです・・・
 ベアリング測定するには出来るだけマイクロメーターの移動幅を減らして誤差を減らしたいと言うことで。。。

まずはゲージブロックで0合わせ。

シャフト測定するときも同じやり方です。
 で、ベアリング測定。
 点検。
室温管理したり1/1000ミリまで計測したりすごい拘りですね~ってよく言われますが。。。

違います。

1/1000ミリなんてほとんど誤差で正確に計れてません。

誤差を踏まえて出来るだけ正確に測定したいと言うのと何となく組んだ後での安心感が欲しいと言うだけです。

温度管理も同じような理由です。

ただ、温度管理すると測定関係の作業は物凄くスムーズに捗ります。


 続いてコンロッドレースの内径修正。
 まずはひたすら研磨して歪み修正。

この日は何かやたらと絶j好調でスムーズに研磨完了できたのでEVOの他、Yさんのナックルと来月組むショベル2台の分も一緒に加工やってたり。。。
で、仕上げのクリアランス調整のためベアリング選定して改めて研磨確認。
 室温管理してても気になるのは・・・

エアコンの風が部分的に当たってたりしたら部品の温度差(熱膨張)かなり酷くなるので測定前には念のため各部品の表面温度を確認してみたり・・・

これも自分の中で作業後の安心感が欲しいと言うだけの理由です。。。

コンロッドのレースは物凄く温度差による膨張収縮が大きいので要注意です。





そんなこんなで結局5台分まとめて作業報告してしまったので
写真少なくてすみません。



2015年1月25日日曜日

ショベルの腰上オーバーホール。

エンジン腰上オーバーホールとピストン交換&シリンダーボーリングのご依頼で
部品のみお預かりしていた兵庫のFさんのショベル作業報告です。

 ロッカー点検。スラスト自動調整のウエーブワッシャーが組まれているとお聞きしていたので嫌~な予感がしていましたが。。。

やはり、スラストがキツ過ぎます。

バラシて組むとこんな感じで手では動かせないくらいキツイです。



ウエーブワッシャーはここに入っていてワッシャーがバネのような働きをすることでスラストを調整してくれると言う物らしいのですが。。。

当店ではこのタイプは使用しないのでノーマルの状態に戻してスラスト調整致します。
1か所既にこのウエーブワッシャーが粉砕して無くなってましたがそうなるとこんなに隙間ができてガタガタになります。

と言うことでこのウエーブワッシャーは強度的にも難アリです・・・。
ロッカーアームのブッシュ交換。
その間にバルブガイドを抜く準備でヘッドをしっかり温めておきます。


ヘッド温めている間にブッシュ入れ替えしてリーマー加工。
シャフト測定して

クリアランス点検。

ここのリーマーは1種類しか持ってないのでシャフトが摩耗してクリアランス保持できない場合はシャフトを交換させて頂きます。

今回は元のシャフトを使用しています。
スラスト調整まで完了。
 バルブステムとロッカーアームのアタリがかなりおかしなことになってます。。。

この場合、多くはバルブガイドが入れ替えされた時に斜めになってしまっていることが多いのですが。。。

今回もそうでした。


 バルブステムとガイドのクリアランスもかなりひろかったのでガイド&バルブ交換。
 ガイド抜いて点検。

ガイド圧入穴の歪み痛みが酷いのとバルブシートとセンターがあってないということでその場合は外注にて機械加工でガイド穴修正していただきます。
ロッカーカバーの歪み修正
 シリンダーボーリングが加工屋さんから帰ってきました。

シリンダー上下面の歪み修正のみ依頼していましたが。。。

コレ、前後でシリンダー長が0.2ミリぐらい違ってるから研磨ついでに長さもあわせておきますね。  と加工屋さんからしっかりご指摘いただきました。。。

こういうのは加工屋さん出す前に私が点検して作業指示しとかなあかんのですが。。。確認不足で何ともお恥ずかしい限りです。
 シリンダー上下面共にしっかり面研磨して良い感じに仕上がってます。

今回は部品のみのお預かりで腰下は現状とのことでしたのでピストンとシリンダーのクリアランスはあまりキツくしていません。
 斜めなってるバルブガイド穴を修正して入れ替えると。。。

かなりのシートカットが必要になるのでバルブステムの突き出し量オーバーしてしまうことが多いです。

と言うことで今回インテークは前後共にシートリング製作入れ替えしてのシートカットと摺り合わせです。


 バルブは4本ともKPMのブラックダイアモンドを使用しています。

バルブガイドは鉄鋳物で製作入れ替えしています。
 バルブスプリング圧を点検。


 ロッカー組み付けて増し締め。

オイルをブリブリ送り込んでロッカーの目玉も組み付け。

フロントのエギゾーストのみまだ目玉とOリング組み付けしていません。

エンジン組み付け完了後にオイルがフロントエギゾースト部まで来てるの確認してからOリングと目玉を組み付けてください。







ピストンとリングのバリ取り面研磨・・・写真撮り忘れてしまいましたが
部品を見て手で触っていただければちゃんと加工修正しているのはわかって頂けると思います。

ピストンリングのギャップは許容範囲内で点検確認しております。

特に前後どちらと関係なく組み付けてください。





2015年1月16日金曜日

今週の車検とその他

今週の車検2台作業報告です。

と言ってもこちらは2台とも佐川氏担当ですが。。。

私は今週EVOの腰下オーバーホールをまとめて4台ひたすらやって ましたが同じような写真ばかりでまだ整理できてません。。。

後日整理してから作業報告致します。

やはりS&Sの新品クランクケースは左右合わせの為の修正だけでもかなり手こずります・・・

これは奈良県のSさんEVO.

おぉ。。。なんだかとってもレーシングチューンみたいなS&Sのクランクが組まれておりました。

何かわからんけどこの見た目カッコイイですねとか思ってしまうのは私だけ??

さて、これがどう変化するか非常に楽しみです。

こちらは兵庫県のKさんEVO.

元々組まれていたT&O製クランク(右)と新品の同じT&O製フライホイール(左。

若干形が異なりますが一応同じです。

今回できるだけ穴を開けずにクランクの総重量を重い目でと言うリクエストなのですが。。。

純正と形状がかなり異なるためバランスの重量配分にまだ悩み中。

最近EVOのクランクに重量増しでトルクUPと言う依頼が多いので嬉しいです。






Uさんスポーツスター車検点検整備
オイルはエンジンにASH PSE20w-60
ミッション&プライマリーは同じく
ASH PSE 80w-140 です。

プライマリーチェーンのテンション確認など。
何故かEVOのビックツインよりスポーツスターに多いこのトラブル。

マニホールドと負圧センサー、ガソリンコックをつなぐホースの亀裂。

ココは車検の時必ず点検して少しでもひび割れあった場合は交換させて頂いております。

純正で元々右側の1本だけホースが細く内径間違えた?って思うくらいホースの内径も小さいのでこんな感じでひび割れしやすいそうです。
ホイールベアリングを点検。
 テーパーベアリングの車両は走行距離少なくても車検時必ずベアリングバラして洗浄してグリスアップしております。

ガタがあった場合はもちろん交換致しますが今回は洗浄とグリスアップでした。


 ネックベアリングはガタが無い場合でグリスニップルが付いてる車両の場合分解はせずひたすらグリス注入致します。

ガタがあった場合は締め付け調整だけでなく分解点検して交換もしくは洗浄グリスアップ後に締め付け調整致します。

今回ネックベアリングは分解無しのグリスアップです。
フロントブレーキ、点検。
 しっかり洗浄して
グリスアップして 。。。

同じくリアも。

オイル滲みなくてもダストシールのひび割れなどがあった場合はキャリパー分解してシール交換させて頂きます。


 エアクリーナー洗浄
 プラグ点検、磨き
 ブレーキオイル交換&エア抜き

 各ケーブル類も注油など。
 この辺も洗浄してグリスアップ
 スロットルケーブルにも注油。

こういう作業は車検整備ならごく当たり前の基本的なことですが。。。

やってないお店多いとか何とか。


順番間違えました。
 リアホイールもベアリングのガタ点検した後に
洗浄して
ブリブリっとグリスアップ。

その他各部点検して増し締めなど。

車種年式にもよりますが今回の作業内容の場合で車検費用は

代行12000円
車体点検整備30000円

諸経費込み 65700円+オイルと負圧ホース代です。



続いてこちらのツインカム。

本日朝から引き取り、車検、整備、納車と言う段取りでかなりバタバタしてたので写真が少なくてすみません。

が、作業は焦らずいつもと同じようにしっかりやっておりますのでご心配なく。。。
 こちらも走行距離は少ないですがブレーキオイルは前後とも交換してエア抜き。
オイル交換のみの場合はマスターやキャリパー内部に汚れが残っている場合が多いので交換してもすぐに少し濁った感じのオイルが混ざったようになることがあります。
 オイル滲み無いかしったり点検して洗浄。
点検、洗浄とグリスアップ。
 リムの振れ点検、スポークも緩み点検。
 ケーブル類に・・・
注油。 写真撮り忘れましたがレバー部のピボット等も洗浄グリスアップ。
 ブレーキパッドは前後ともまだまだ大丈夫そうです。
 プラグ点検
エアクリーナー洗浄

インジェクションのIACポート部エンジンコンディショナーでしっかり洗浄。

その他、車体各部点検増し締め、リヤベルト調整などでこちらはホイールベアリングが確認のみの年式なので
車体整備が24000円 代行12000円

諸経費込合計58020円+オイル代

でした。
 こちらは今週ではありませんがFさんのツインカムダイナ。
 ブレーキディスクとパッドの交換なのですが
ブレーキディスク、パッドがどちらも激しく摩耗していた場合は当然キャリパーのピストンがかなり飛び出した位置にあります。

この場合通常よりもピストン周辺の汚れが多く外からの洗浄だけでは綺麗にしきれないことが多くピストンを押し下げた時にシールを痛めてしまうことが多いので。。。
 こういう場合はキャリパー分解、洗浄してシールも交換させて頂いてます。
 純正パーツって高いですね。。。
 こちらは年末ですがK岡さんのツインカム車検整備。
 あれ・・・?
写真が3枚しかありませんでした。。。

申し訳ございません!

次回スポーツスターの車検時はしっかり写真撮って作業報告致します。。。

リアサスの点検の件、ご連絡おまちしております!