2012年7月12日木曜日

メカノイズ

 56FLひたすら初期慣らし中。

昨日はエンジンかけっぱなしで1度も止まることなく連続2時間半。

さすがにそれはやり過ぎか・・・

この数日間で約6時間。

そろそろ実走行にてテスト走行始めたいのですが・・・

実は先日初めてエンジン始動させた時。。。



私何か組み間違えましたか!!!と自分を疑ってしまいそうになるくらいカムカバー内部からゴロゴロゴロゴロゴロ。。。。。っと強烈なメカノイズが・・・

悩む。バラす。異常なし・・・。

しいて言うならすでに走行距離20万キロは余裕で越えてるこのパンヘッド(現オーナーさんだけでも17万キロぐらい走ってます)

各ギヤの摩耗激しく、どこもかしこもバックラッシュ多すぎがこのメカノイズの原因か・・・


 パンでもナックルでもオーバーホールする時にシャフトやブッシュは消耗品として交換しますがこういうギア関係の交換するかどうかの判断は難しい。この56でもギア自体は虫食いも無く欠けも無くただ綺麗に全体的に摩耗してるだけ。

さてどうしますかね・・・

ちなみにオーナーさんの感想は「パンらしい調子良い音に戻った、そんなメカノイズ気になるか?どれだけ劇的に静かなエンジン音を求めてるんや?」と。


もちろん、このままでもまず何も問題なく調子良く走ると思いますが・・・気にしすぎ?








ここからちょっとあまり誰も興味ないであろうと思われる話。

調子良く長持ちするエンジンを組みたいと思うのはまぁもちろんです。

それに加えて、ナックルでもパンでも、ショベルでも組みあがったエンジンが
どこまでメカノイズ少なく静かであるかと言うのも常に気になるところ。

一般的にパンなどはガチャガチャガラガラゴロゴロ・・・
と、かなりメカノイズ大きいのが当たり前と言われてます。

私も昔からそういう風に教えられてきましたが・・・

10数年前にたまたま出会ったパンに乗る見知らぬ人。

村山サンとこでオーバーホールしたばかりでちょうどその時まだ慣らし中だとか。

そのパンのエンジン音、今でも鮮明に覚えてます。

エンジンのメカノイズ、全く無いと言っても大袈裟でないくらい静かだったのです。
わざと耳をエンジンギリギリまで寄せて初めて少しロッカー音が聞こえるくらい。

何とも衝撃的な1台でした。

例えどれだけ多くのパンヘッドがガチャガチャとメカノイズうるさくこれが当たり前と言われても
その時出会った1台のパンヘッドのエンジンが物凄く静かであれば

私が目指さなければならない正解は後者である。

と、その時思い、今もそう思ってます。


 もうひとつはこのピストン。

10数年前、当時勤めていた某ショップのゴミ箱に捨てられてたピストン。

何でそんなもん持ってるねんって思われそうですが・・・

実はコレ、20年くらい前にこの56FLに組まれたピストン。

それから約10年10万キロ近くまで酷使され続けたピストンですが・・・
 ピストンもリングもピストンピンもほとんど無傷。

ただただ綺麗に摩耗してるだけ。

これは昨年お亡くなりになられたトレジャーの社長さんがこの56FLを組んだ時の物。

これもまた目指さなければいけない正解の一つであると・・・

10数年経った今でもいつも見える所に置いてあるのです。。。




そしてこのパンヘッド

初めて見たのはもう17年も前。まだハーレー屋で務める前でした。

オーナーさんと知り合ったのは15年ぐらい前、私が某ショップで働き始めた頃。

そんな昔の何も出来ない私を知ってる方から「次はエンジン頼むぞ」と4,5年前に言われた時は本当に嬉しかったですがそれと同時に長年のいろんな想いが大きくプレッシャーとなり・・・

必要以上にアレモコレも深く悩み過ぎてしまったのも事実であったり。。。


そして今回のメカノイズの件・・・
恐らくは私が神経質になりすぎて気にしすぎてるだけだと思いますが。。。

オーナーさんも別にこのままでも何も問題ないやろと思いつつも
「自分が納得いくよう好きにしていいで、任せるわ」と・・・

さらには今日村山さんから頂いたアドバイスは。。。

そこに答えは無い、エンジンかけて最初の3分が勝負。
それでちょっとでも気になるんやったら余計なこと考えずすぐバラせ。
計測やデータでわかるもんちゃう。
何個も部品用意して何回も組み直して・・・

コレでOKって最後に決めるんは自分次第や。

と。

まさに・・・そうですね。

ありがとうございます。

56年式のパンヘッドに56年生まれのオーナーさん、と言うことは今年56歳?

56,56,56ごーろくごーろくゴロゴロゴローとそんなことまでメカノイズにつながってしまうくらい
ちょっと悩み過ぎましたがとりあえず部品を待つ。

で、話は飛びまくって昨日不慮の事故にて緊急入庫した48FL.

クラッチ周辺バラして点検。

メインシャフト&ベアリングは・・・ダメージ無く大丈夫そうです。

オイルシールは交換。

 クラッチハブ交換。
 クラッチシェルは研磨にて加工修正。
ミッションのマウントずらしてベルトのアライメント調整して作業はほぼ完了しています。


最後にこれまた何も関係ないですが本日私36歳になっちゃいました(11日)