2012年3月6日火曜日

金属塗装の続きとサイドカーの修理


先日の金属塗装。

写真だと色合い等がほとんど伝わらないであろうと思いアップするのやめておこうかと思っていましたが・・

こちらまず研磨の実験台となったSRのタンク。
今までは金属塗装塗ったままの鋳物っぽい仕上げとかわざと黒ずんだような仕上げしかしたことなかったのですが
今回の48FLはこの金属塗装の本来の長所?研磨、磨きでステンレスの鏡面仕上げレベルの加工も可能 といった綺麗めな仕上げなので・・・


1000番の耐水ペーパーで水研ぎして乾かし                た状態。

かなり金属っぽいヘアライン仕上げになっていますが・・・わかりにくいですねぇ。

しかし綺麗な仕上げだとはたしてどの程度まで研磨してからコンパウンドでの磨き作業に移るのか・・
                                                                     




ひたすら水研ぎの結果・・・はい!見事に研ぎ過ぎで下地が・・・

実験台のSRタンクでよかったです・・・

先の失敗を教訓にフェンダーは慎重に順調に水研ぎ完了しコンパウンドで研磨。           写真では全くわからないですがかなり金属っぽい鈍い光になってきました。                   
右からアルミバフがけ、アルミ汚し、鉄そのまま、金属塗装。  実際に並べて見比べてるとなるほどなと思えるのですがこれまた写真だと何のことだか・・・                     

右が金属塗装。左が鉄そのまま。

ようするに金属塗装は普通のシルバー塗装とは全く違う 仕上がりです!と・・・

48FLのオーナー様には伝わったようなので良しとします。

そう言えば本日朝から2階では元バンド仲間のパンクギタリストの大工さんが黙々と塗装ブースの製作がんばってくれていました。













何か牢屋みたい・・・

今日になって急遽寸法を50センチほど延長してもらったので材料足りなくなって困ってる大工さん。

ブース内の寸法は3mx2.5mになりました。













ここからは2月半ば頃のツインカムサイドカーの修理作業ですがせっかくブログやるなら以前に行った修理内容や製作したカスタム車輌の紹介などもしていこうと思っています。

結構どんな修理やカスタムでも依頼あればお受けしていますがツインカムは相手にしてもらえないお店とか綺麗なカスタム製作やボルトオンカスタムはやっていないお店みたいな感じで思っている方も多いようなのでブログを通して・・・

要は宣伝を兼ねて・・・ですね。


まずはエンジンいろんなとこからのオイル漏れ修理のためヘッド、シリンダーまでバラします。

ツインカムでも結構オイル漏れたりするんですね。

サイドカーが邪魔で何をするにも一苦労。
とにかくマフラー外すのが何より大変でした。

この大変さは実際やってみないとわかりません。正直私も作業する前までは結構簡単に考えてましたが甘かったです。。。


バラして洗浄したピストンとリング。
今回の修理は完全なオーバーホールと言うわけではないのでどの部品がまだあとどれくらい使用可能かまたは交換かの判断が難しいです。

正直、全部交換!!とオーバーホールする方がだいぶラクですが。。。なかなかそういうわけにもいきません。
この部分はピストンバリ取りとリングのバリ取り面研 で対処。

バルブは交換。。。と言いたいとこですがバルブ交換ならガイドも交換、シートカット・・・とオーバーホールになってしまいます。

こちらバルブステム研磨、バルブガイド内ホーニング、ちょっとシートカットとすり合わせで対処。

別にいい加減な修理しているわけではないです!

めちゃ真剣に考えつつの修理です。
 ツインカムって面研加工どこを見てもかなり荒いんですね…



激しく熱が入って紫色に変色してたロッカーアームシャフト。。。

これは交換でしょう!!

と言いたいですがシャフト研磨、ブッシュ内部ホーニングで対処。

このツインカム、何故にここまでエンジン傷んでいるのでしょうか・・・

オーバーホールらしきことはほとんど何もしてませんがエンジンのメカノイズが静かになりスムーズで調子良いエンジンになったそうです・・・


 こちらミッション右側。

この辺のボルトのほとんどがマフラー外さないと増し締めできない部分です。

ってことで見事にほとんどのボルトが緩んでいました。

こちら先の画像の左下。

ブレーキホース、スイッチ等の連結部。

フレアレンチかけてるフィッティング部分、完全に緩んでブレーキオイル漏れ漏れでした。

ちなみにここもマフラー外さないと点検できない部分。

ブレーキの効きが悪いからパッド点検してと言ってたオーナー様。パッドではなくこのオイル漏れが原因だったのではないでしょうか?


 こちら見慣れないサイドカーのブレーキ部分。

固定式キャリパーのセンター狂いまくりでディスクとキャリパー干渉して削れまくり。

そのせいか内側のピストンはブレーキかけても全く動かず・・・

ブレーキ踏んだらサイドカーのブレーキがキーキー言うて気になってしゃーないと言っていたオーナー様。原因は・・・言うまでもないです。

さて、どうやって直したらいいのでしょうか・・・

サイドカーなんて初めてなのでわかりませんが要はこの部分、車と同じであろうと、とりあえずバラす。

バラして考える。キャリパーはシム調整できない構造・・・

わからないことは何でも構造から対処方を見出します。

2通りの解決法からそっちを選んでキャリパーとディスクのセンター調整、無事解決。


完全に固着してた(内側のみ)キャリパーピストンも分解リビルトでスムーズに動くようになりました。










                                                                                     
                              かなり歪んでいたローターを旋盤で研磨修正・・・

歪みすぎ、研磨しすぎ、次回要交換。

そんなこんなでめっちゃブレーキの効きが良くなった!キーキー言う音もなくなったと!と喜んでおられたオーナー様。

あまり大袈裟なことは言われても困りますが基本的な点検整備と必要最低限の修理をさせて頂いただけでした。




車体各部ボルトが緩んでいたり、マフラーのガスケットが劣化しすぎて排気漏れしていたりインテークマニホールドのゴムが劣化硬化で2次エア吸うてしまってたり、ブレーキの不具合にしてもどれをとってもここ最近で悪くなったというのでなくサイドカーはメンテナンスしにくいと言うことからか約10年間きちんとした整備がされてなかったのでしょうね・・・